【危機管理を知ろう】顕在リスクと潜在リスク 2つのリスクを理解しよう

5月後半から6月にかけて、日本は梅雨に突入します。

梅雨前線や台風の影響で例年この時期は大雨の被害が多発し、

加えて2015年頃からはゲリラ豪雨による突然の被害も目立つようになりました。

 

このような自然災害の他にも私たちの暮らしを取り巻くリスクはたくさんあります。

 

今回はこの私たちの暮らしを取り巻くリスクを「顕在リスク」と「潜在リスク」の2つに分けて見ていきましょう。

 

顕在リスクとは

顕在リスクとは、言葉のとおり「顕在している=明らかになっている」リスクのことをいいます。

 

顕在リスクの最大の特徴は「自分で気づける」という点。

リスクが見えているので、自分自身で対処することが可能です。

 

例えば、あなたが歩道を歩いていたとしましょう。

反対方向から走っている車が突然ふらつき、あなたの方に向かってきたらどうしますか?

 

「避けなければ」と、とっさに動くことでしょう。

もしかしたら足がすくんで動けなくなるかもしれませんが、目の前から危険が迫っていると認識することはできるはずです。

 

このように目に見えてはっきりわかるリスクが「顕在リスク」です。

 

例えば大雨で警報が発令されれば、「大雨による被害が発生するかもしれない」というリスクが顕在化します。

そうすれば、安全な場所に避難をしたり不要不急の外出を控えたりと、行動を起こすことが可能です。

 

しかしいくら警報が発令されても、その警報を無視したり警報が届かないようになっていては意味がありません。

 

顕在リスクに気づけるようにアンテナを張っておくことがリスクに対応する第一歩になります。

 

潜在リスクとは

潜在リスクも言葉の通り、「潜在=表に表れず内側に潜んでいる」リスクのことをいいます。

顕在リスクとは逆ですね。

 

潜在リスクの特徴は「自身では気づきづらい」という点があります。

 

例えば歩道を歩いていて、後ろから子どもがボールを投げてきたらどうでしょうか。

殆どの人は後方から飛んでくるボールに気づくことはできないはずです。

 

このように一人ではなかなか気づけないのが潜在リスクの大きな特徴です。

 

身近なもので見ると近年増加しているゲリラ豪雨も潜在リスクの一つといえます。

朝の天気予報でもわからない、警報・注意報も特に出ていない、そんな状態で突然の大雨に見舞われ、傘が無くてずぶぬれになってしまった…

 

だれでも一度は経験があるのではないでしょうか。

 

予め天気予報でわかっていれば傘を持っていくなどの対策が取れるのに、

何の予報もなく突然大雨に降られてしまうと対策のしようがありません。

 

潜在リスクに対してどうすれば良いのか、一つの解決策に「パートナーを持つこと」があります。

 

先ほどのボールの例も、もしあなたのまわりを注意深く見てくれる人が隣を歩いていれば、

飛んでくるボールにいち早く気づきよけることができます。

 

ゲリラ豪雨など突然の天候の変化に気づけるように専用のアプリをパートナーにすることで急な天候変化もすぐに把握できます。

 

潜在リスクは1人で解決しようとせず、パートナーに寄り添ってもらいながら二人三脚で対処していきましょう。

 

リスクは氷山

「氷山の一角」、これはまさに顕在リスクと潜在リスクを表している言葉です。

 

海の表面から顔を出している氷山。

見えている部分は小さいですが、海に隠れて大きな山が広がっています。

 

小さな氷山と油断して近づいたり対処を怠ってしまうと、見えない山の部分にぶつかり座礁してしまいかねません。

 

リスクも同じように、顕在リスクの下にははるかに大きな潜在リスクが潜んでいることが非常に多くあります。

リスクを捉えたら、顕在化している部分だけでなくその下に隠れている潜在リスクがないか注意深く確認し、潜在リスクを顕在リスクに変えていく必要があります。

 

とはいってもすべての潜在リスクを把握して顕在リスクにするのは非常に難しいことです。

氷山の全容を確認するためには目視だけではできません。

ソナーを使ったり専用の機材で情報を集約して全容が見えてきます。

そこにはプロの技術が必要です。

 

リスクも同じです。

ひとりでリスクの全容を暴こうとしても限界があります。

リスクを把握し全容を捉えてくれるプロをパートナーに迎え、

二人三脚でリスクの全容を確認していくことが大切です。

 

まとめ

今回は「顕在リスク」と「潜在リスク」について見ていきました。

皆さんの暮らしにはどのような「顕在リスク」と「潜在リスク」があるでしょうか。

 

大雨が続くこの梅雨時期に、改めてリスクについて向き合い考えてみてはいかがですか。

 

 

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