-命を相手にした徹底した管理
魚の管理は常に注意しています。餌やり一つをとっても、魚が痩せないように調整をしたりしています。川魚の体はぬめぬめしているのをご存じですか?あのぬめりは栄養で決まります。栄養がある魚はぬめりで体が傷つかないように守れています。逆にぬめりがないと栄養が十分ではなく、あまりおいしくないです。ただ餌をやるだけではなく、一匹一匹の状態を確認しながら品質を維持できるように細かく管理をしています。
相手は魚、生き物です。ひとつ間違えればすべての魚が死んでしまうこともある。生き物相手だからこその怖さがあることを常に心において徹底した管理を心がけています。
-後継者不足解消に向けた横のつながりの強化を
業界の高齢化による人手不足・後継者不足が深刻です。そこには業界特有の事情があります。生き物相手だからこその教える難しさもそうですし、雨の日も雪の日も関係なく休みなしで魚の世話をしなければいけないというハードさもあります。さらに経済的な面でも簡単に挑戦できる業界ではありません。魚を育てて出荷するまでにはある程度の年月がかかります。業界に入ったらすぐに儲かるわけではないので、自分の子どもにも「後を継いでほしい」とは言いづらいのが本音です。
だからこそ、同業者と連携して協業できたら良いのではないかと思っています。一人でやっていると自分の仕事で精一杯、後継者を育てるところまで手が回りません。ですが同業者同士でつながりを持って協業ができれば、後継者の育成や業界の拡大など、一人では難しいことにも取り組めるのではないかと思います。そのためにも横のつながりはこれからも大切にしていきたいですね。